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行政書士試験の合格率は変動が激しい

今日は、行政書士試験の合格率について紹介します。

行政書士試験は、試験の歴史は長いにもかかわらず、合格率が安定していない試験として知られています。


<行政書士試験データ>
受験申込者数 合格者数 合格率(%)

平成元年 21,167 2,672 12.6
平成2年 22,406 2,480 11.1
平成3年 26,228 3,092 11.8
平成4年 30,446 2,861 9.4
平成5年 35,581 3,434 9.7
平成6年 39,781 1,806 4.5
平成7年 39,438 3,681 9.3
平成8年 36,655 2,240 6.1
平成9年 33,957 2,902 8.5
平成10年 33,408 1,956 5.9
平成11年 34,742 1,489 4.3
平成12年 44,446 3,558 8.0
平成13年 61,065 6,691 11.0
平成14年 67,040 12,894 19.2
平成15年 81,242 2,345 2.8
平成16年 78,683 4,196 5.3
平成17年 74,762 1,961 2.6
平成18年 88,163 3,385 4.79
平成19年 81,710 5,631 8.64


平成に入ってからのデータだけを比較してみても、2.6%〜19.2%の間で変動しています。
他の法律系資格試験では、毎年ほぼ同じ数字になるにもかかわらず、行政書士試験の合格率は非常に変動が激しい傾向にあります。

同じく、合格者数についても、年度によって変動しています。例えば、平成14年は12,894人の合格者を輩出している一方、平成11年1,489人しか合格者がいないということで変動が激しくなっています。

このように、年度によって変動が生じる理由として、行政書士試験においては、合否判定基準を変動させていないため、問題の難易度によって、合格者が変動してしまうということが上げられます。

法律関係の資格試験は、合格者数を調整することで、資格に対する信頼度を維持しているといえるわけですが、行政書士試験の場合は、合格者数を調整していないために、信用できない資格という印象をもたれがちです。
例えば、平成14年度は、合格率、合格者数ともに非常に高かったため、この年に合格した人は、実力がない人だという風評まで生んでいるという始末です。

では、実際に、平成14年度に合格した方は、能力がないのかというとそうではありません。
なぜなら、そもそも行政書士としての実務能力は、行政書士試験によって計ることはできないからです。

行政書士試験の科目は、民法や行政法などの法律科目がありますが、それらの法律科目を勉強したところで、実務能力が身についているかというとそうとはいえないのが現状です。

民事法務関係の仕事をするにしても、行政書士試験の勉強だけで得た知識では、不足しています。実務で役立つ能力を身につけたければ、独自に司法試験レベルの民法を勉強する必要があります。
また、行政書士の主要業務である営業許認可についても、行政法の勉強をしただけでは身につけることはできません。手引書や参考書などで独自に勉強しなければ、実務ではまったく歯が立ちません。

行政書士の試験営業許認可などについての科目も加えればよいのではないかという意見もありますが、それは難しいと思います。
現在の行政書士の業務は、多岐にわたっていて、民事法務関係の仕事を専門的に行う方もいれば、営業許認可を専門に行う方、国際法務を専門に行う方など非常にたくさんの仕事があります。
もし、仮にそれらの業務に関する法律をすべて、行政書士試験の中で問うとすれば、司法書士試験以上に膨大な科目数の資格試験になってしまうことでしょう。
もし、仮に、業務法令について行政書士試験の中で問うのであれば、1級建築士試験のように行政書士試験を細分化し、民事法務行政書士試験、営業許認可行政書士試験、国際法務行政書士試験のように、やりたい業務別に資格試験を設定するという方法しかないのではないでしょうか。

いずれにしても、行政書士試験は、業務に関する深い専門知識を問う試験ではありませんので、何年度に合格していようが、関係はないわけです。
それよりも、行政書士試験合格後にどれだけの実務経験を積んでいるのかということのほうが重要になります。

これから、行政書士試験の勉強を始める方は参考にしてください。



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